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wl-spam
は、外部 spam フィルタプログラムへのフロントエンドを提供
します。Wanderlust 上でのメッセージに対する操作と連携して、フィルタプロ
グラムへの登録や、spam の判定ができるようになります。
12.1 使い方 | ||
12.2 対応している Spam Filter |
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wl-spam
を使うには、まず ‘~/.wl’ に以下のように設定して下さ
い。
;; ‘bogofilter’ を使う場合。 ;; ここで、使いたい spam フィルタの ‘scheme’ を設定して下さい。 ;; See section 対応している Spam Filter. (setq elmo-spam-scheme 'bogofilter) (require 'wl-spam) |
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一時的マークに spam マーク (‘s’) が追加されます。このマークの付いた
メッセージは、アクションの実行時に wl-spam-folder
にリファイルさ
れます。また、デフォルトの設定ではサマリでの通常の移動でスキップされるよ
うになります。
spam マークは、後述する spam の判定処理で自動的に付く他、k m と押 して任意に付けることも出来ます。
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以下の方法で spam の判定を行うことが出来ます。
以下の設定例のように wl-auto-refile-guess-functions
の任意の位置
に wl-refile-guess-by-spam
を挿入します。
(setq wl-auto-refile-guess-functions '(wl-refile-guess-by-rule wl-refile-guess-by-spam)) |
この例の場合、wl-refile-rule-alist
で振り分け先が決まらなかった時
に spam かどうかを判定するようにしています。
wl-spam-auto-check-folder-regexp-list
に自動判定を行いたいフォル
ダ名の正規表現のリストを設定します。
(setq wl-spam-auto-check-folder-regexp-list '("\\+inbox")) |
この例の場合、フォルダ名に ‘+inbox’ を含むフォルダのサマリに移動し た時に判定処理が実行されます。
elmo-split
によるメッセージの振り分け時に判定する。
elmo-split-rule
の ‘CONDITION’ として指定出来る関数に
spam-p
が追加されます。この関数は、対象のメッセージが spam と判定
された時に真となります。
See section メッセージの振り分け.
また、判定結果を元に学習させることも出来ます。(ある程度学習が進んでから、 この設定を有効にするとよいでしょう)
以下に例を示します。
(setq elmo-split-rule
'(((spam-p) "+spam")
;; 判定結果を元に学習させる場合は代わりに下の条件を使う
;((spam-p :register t) "+spam")
(t "+inbox"))
|
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wl-spam
は、メッセージをリファイルすることで、自動的に spam を学
習します。
まず、wl-spam
は Wanderlust の管理するフォルダをそこに含まれるメッ
セージの区分によって、以下の 4つの領域に分類します。
spam と判定されたメッセージがあるフォルダ。
(wl-spam-folder
に設定されたフォルダ)
non-spam と判定されたメッセージがあるフォルダ。
未判定のメッセージがあるフォルダ。‘+inbox’ 等、自身で振り分けていな
いメッセージがあるフォルダが該当します。
(wl-spam-undecided-folder-regexp-list
で設定)
wl-trash-folder
や wl-draft-folder
等、spam の処理とは関係
のないフォルダ。(wl-spam-ignored-folder-regexp-list
で設定)
メッセージをリファイルした時、そのメッセージの属する領域が変わった場合、 前後の領域に従って ‘spam’ または、‘non-spam’ として学習します。
具体的には以下の通りです。
spam として学習。
spam としての学習に加えて、non-spam に行なった学習を削除します。
non-spam として学習。
non-spam としての学習に加えて、spam に行なった学習を削除します。
上記以外のリファイルでは、学習は行われません。
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カーソル行のメッセージに spam マーク(‘s’)を付けます。
カーソル行のメッセージをテストし、spam と判定された場合に spam マークを 付けます。
wl-spam-auto-check-marks
に含まれるマークを持つメッセージについて
spam かどうかのテストを行います。spam と判定されたメッセージには、spam
マークが付けられます。prefix argument をつけた場合は、マークにかかわらず
全てのメッセージを対象とします。
カーソル行のメッセージを spam として登録します。
フォルダ内の全てのメッセージを spam として登録します。
カーソル行のメッセージを non-spam として登録します。
フォルダ内の全てのメッセージを non-spam として登録します。
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに spam マーク(‘s’)を 付けます。
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを spam として登録します。
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを non-spam として登録しま す。
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wl-spam-folder
spam と判定されたメッセージを移動するフォルダ名を設定します。 初期設定は、‘+spam’。
wl-spam-undecided-folder-regexp-list
spam か non-spam か未判定のメッセージがあると看倣すフォルダを、フォルダ
名の正規表現のリストで指定します。
初期設定は、'("inbox")
wl-spam-ignored-folder-regexp-list
初期設定は以下の通り。
(list (regexp-opt (list wl-draft-folder wl-trash-folder wl-queue-folder))) |
spam 判定に対して無効なフォルダを、フォルダ名の正規表現のリストで指定し ます。
wl-spam-auto-check-folder-regexp-list
サマリに移動した時に自動的に spam 判定を行うフォルダを正規表現のリストで
指定します。
初期設定は、nil
。
wl-spam-auto-check-marks
初期設定は以下のリスト。
(list wl-summary-new-uncached-mark wl-summary-new-cached-mark) |
wl-spam-auto-check-folder-regexp-list
による自動判定を含む、フォ
ルダ全体に対する spam 判定の対象とするメッセージのマークを指定します。マー
クには永続マークのみ指定できます。一時的マークは指定できません。
デフォルトのようにリストで指定するとそのマークのついたメッセージだけを対 象とする他、以下の指定もできます。
all
永続マークが何であっても spam 判定の対象とします。
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デフォルトでは、以下の spam フィルタリングライブラリに対応しています。
12.2.1 bogofilter | ||
12.2.2 spamfilter.el | ||
12.2.3 bsfilter | ||
12.2.4 SpamAssassin | ||
12.2.5 SpamOracle | ||
12.2.6 Regular Expressions Header Matching | 正規表現によるヘッダ検査 |
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bogofilter (http://bogofilter.sourceforge.net/) は、C言語で実装さ れた spam フィルタです。
bogofilter による spam フィルタを使用するには、‘~/.wl’ などに以下の 設定を記述します。
(setq elmo-spam-scheme 'bogofilter) |
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elmo-spam-bogofilter-program
初期設定は、‘bogofilter’。
bogofilter の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、環境変数
PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-bogofilter-args
初期設定は、nil
。
bogofilter の実行時に実行ファイルに渡される引数を指定します。
elmo-spam-bogofilter-database-directory
使用する統計データベースの存在するディレクトリを指定します。nil
ならデフォルトの位置 (‘~/.bogofilter’) が使用されます。
初期設定は、nil
elmo-spam-bogofilter-max-messages-per-process
初期設定は、30。 学習時にまとめ処理されるメッセージの数を指定します。
elmo-spam-bogofilter-debug
初期設定は、nil
。
non-nil に指定すると、bogofilter
からの出力が
"*Debug ELMO SPAM Bogofilter*"
というバッファに出力されます。
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‘spamfilter.el’ (http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/7043/) は、 Emacs Lisp で実装された spam フィルタリングライブラリです。
インストール時に load-path
上に ‘spamfilter.el’ があれば、自
動的に対応モジュールがコンパイル/インストールされます。See section バイトコンパイルとインストール.
‘spamfilter.el’ を使用するには、‘~/.wl’ などに以下の設定を記述 します。(もちろん、‘spamfilter.el’ 自体の設定も必要です)
(setq elmo-spam-scheme 'spamfilter) |
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elmo-spam-spamfilter-corpus-filename
初期設定は ‘~/.elmo/.spamfilter’。 コーパスファイルの名前を設定します。
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bsfilter (http://bsfilter.org/) は、Ruby で実装された spam フィルタです。
bsfilter による spam フィルタを使用するには、‘~/.wl’ などに以下の 設定を記述します。
(setq elmo-spam-scheme 'bsfilter) |
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elmo-spam-bsfilter-program
初期設定は ‘bsfilter’。
bsfilter
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、
環境変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-bsfilter-args
初期設定は、nil
。
bsfilter の実行時に実行ファイルに渡される引数を指定します。
elmo-spam-bsfilter-database-directory
使用する統計データベースの存在するディレクトリを指定します。nil
ならデフォルトの位置 (‘~/.bsfilter’) が使用されます。
初期設定は、nil
。
elmo-spam-bsfilter-debug
初期設定は、nil
。
non-nil を指定すると、bsfilter
からの出力が
"*Debug ELMO Bsfilter*"
というバッファに出力されます。
elmo-spam-bsfilter-shell-program
初期設定は、‘ruby’。
bsfilter を起動するシェルの名前を設定します。シェルが環境変数
PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-bsfilter-shell-switch
初期設定は、nil
。
bsfilter を起動するシェルに与える引数を指定します。
elmo-spam-bsfilter-update-switch
初期設定は、"--synchronous-auto-update"
。
メッセージを学習する際に bsfilter
に与える引数を指定します。
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SpamAssassin (http://spamassassin.org/) は、Perl 言語 で実装された、テキスト解析技術やブラックリストに基づくメールフィルタで、 最もよく使われている spam フィルタの一つです。SpamAssassin は Bayesian フィ ルタを使用しており、spam と正当なメールについて学習させることで判定の正確 性を向上することができます。
‘SpamAssassin’ を使用するには、‘~/.wl’ などに以下の設定を記述し ます。(もちろん、あらかじめ SpamAssassin がインストールされ、正常に動作す ることを確認してください)
(setq elmo-spam-scheme 'sa) |
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elmo-spam-spamassassin-program
初期設定は ‘spamassassin’。
spamassassin
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、
環境変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-spamassassin-learn-program
初期設定は ‘sa-learn’。
SpamAssassin において Bayesian フィルタの学習を行なうプログラム、
sa-learn
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、環境
変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-spamassassin-program-arguments
初期設定は、'("-e")
。
spamassassin
実行時に与える引数を指定します。
spam の判定結果を、プログラムのプロセス終了コードとして出力する引数を
与える必要があります。例えば、spamassassin
の替わりに
spamc
を用いる場合、'("-c")
を設定しなければなりません。
elmo-spam-spamassassin-learn-program-arguments
初期設定は、nil
。
SpamAssassin の学習用プログラム sa-learn
実行時に与える
引数を指定します。
elmo-spamassassin-debug
初期設定は、nil
。t
を指定すると、spamassassin
からの出力が "*Debug ELMO SpamAssassin*"
というバッファに出力されます。
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SpamOracle (‘http://pauillac.inria.fr/~xleroy/software.html#spamoracle’) は、Objective Caml で実装された spam フィルタです.
‘SpamOracle’ を使用するには、‘~/.wl’などに以下の設定を記述します。 (もちろん、あらかじめ SpamOracle がインストールされ、正常に動作することを 確認してください)
(setq elmo-spam-scheme 'spamoracle) |
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elmo-spam-spamoracle-program
初期設定は ‘spamoracle’。
spamoracle
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、
環境変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-spamoracle-config-filename
初期設定は nil
。
spamoracle
の設定ファイルを指定します.
nil
を指定すると、デフォルトの設定ファイル
(‘~/.spamoracle.conf’)が使用されます。
elmo-spam-spamoracle-database-filename
初期設定は ‘~/.elmo/.spamoracle.db’。
spamoracle
で使用するデータベースファイルのパスを指定します。
elmo-spam-spamoracle-spam-header-regexp
初期設定は "^X-Spam: yes;"
。
spam メールであることを示すヘッダの正規表現を指定します。
spamoracle
の設定ファイル内で、 spam_header
パラメータの
設定を変更した場合は、この変数の値を設定してください。
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メッセージヘッダの各フィールドが正規表現と合致するかどうかを検査し、spam かどうかを判定します。このバックエンドを使用するには、‘~/.wl’ など に以下の設定を記述します。
(setq elmo-spam-scheme 'header) |
overview 情報に含まれないフィールドを検査の対象とする場合、
elmo-msgdb-extra-fields
に追加しておくと、出来るだけメッセージ本
体を読み込まずに overview 情報を元に検査します。
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elmo-spam-header-good-alist
初期設定は以下の通り。
'(("X-Spam-Flag" . "No")) |
ヘッダフィールド名と合致した時に non-spam と判定する為の正規表現の組をリ
ストで指定します。elmo-spam-header-spam-alist
より優先されます。
elmo-spam-header-spam-alist
初期設定は以下の通り。
'(("X-Spam-Flag" . "Yes")) |
ヘッダフィールド名と合致した時に spam と判定する為の正規表現の組をリスト で指定します。
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この文書はYasutaka SHINDOHによって2011年5月月11日にtexi2html 1.82を用いて生成されました。