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5. サマリモード

フォルダモードで読みたいフォルダを選択すると、サマリモードに移動します。 サマリモードは、メッセージの一覧を表示するモードです。


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5.1 使用方法(TIPS)


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5.1.1 サマリの表示内容

サマリモードには、以下のようにメッセージの一覧が表示されます。

 
  377  09/16(水)11:57 [+1: 北目さん       ] Bug?
  381  09/17(木)00:16 [+3: 奥西さん       ] elmo-lha.el -- LHA interface
  384  09/17(木)01:32 [+1: てらにし       ] wl-0.6.2
  389 N09/18(金)01:07 [+2: てらにし       ] wl-0.6.3

各行は、メッセージの

 
メッセージ番号一時的マーク永続的マーク日付け差出人サブジェクト

を順に表示しています。表示形式の変更については、サマリ行の形式の節を 参照して下さい。See section サマリ行の形式.

メッセージ番号はそのフォルダ中にあるメッセージに対するラベルです。 News フォルダでは article 番号、IMAP フォルダでは UID、MH フォルダではファ イル名になります。

一時的マーク/永続的マークについては、あとで詳しく説明します。

日付けは、‘/(曜日):’ の ように表示されます。曜日を日本語ではなく英語表記したい場合は、 wl-summary-weekday-name-lang を ‘en’ に設定してください。

差出人は、スレッドの深さ分インデントされて表示されます。差出 人は、アドレス帳にあだ名があればあだ名で表示します。あだ名表記を止めた い場合は、wl-use-petnamenil に設定してください。

差出人の部分にある ‘+2’ のような数字は、そのメッセージに対す る返事の数を表します。例えば ‘+2’ なら返事が 2 通あることを示します。

サブジェクトは、メッセージの ‘Subject:’ フィールドです。同じ スレッドで、かつ親と同じ ‘Subject:’ を持つメッセージの場合には、 サブジェクト を表示しません。メーリングリストなどの通し番号表示は 無視します。‘Subject:’ が無い場合には、変数 wl-summary-no-subject-message の内容を表示します。


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5.1.2 一時的マーク

一時的マークは、メッセージを操作するためマークです。

一時的マークには、‘*’, ‘d’, ‘D’, ‘o’, ‘O’, ‘i’, ‘~’ があります。

*

まとめ処理用マークです。 m で始まるコマンドで ‘*’マークのついたメッセージ対して一括した処理 ができます。

d

処分するメッセージに付くマークです。d を押すと付きます。

D

削除するメッセージに付くマークです。D を押すと付きます。

o

リファイルするメッセージに付くマークです。oを押すと、リファイル先 を聞いて来ます。それに答えると、リファイル先のフォルダ情報が付け加わります。

O

コピーするメッセージに付くマークです。Oを押すと、コピー先を聞いて 来ます。それに答えると、コピー先のフォルダ情報が付け加わります。

i

プリフェッチ予約されたメッセージに付くマークです。iを押すと付きます。

~

再送予約されたメッセージに付くマークです。~を押すと、再送先アドレ スを聞いて来ます。それに答えると、再送先のアドレス情報が付け加わります。

x を押すと、それぞれの一時的マークに対応したアクションを実行します。


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5.1.3 永続的マーク

永続的マークは、メッセージの状態を示すマークです。

永続的マークには、‘!’, ‘N’, ‘n’, ‘U’, ‘u’, ‘A’, ‘a’, ‘F’, ‘f’, ‘$’ があります。

N

新規メッセージに付きます。

n

新規メッセージに付きます。‘N’ とは異なり、‘n’ のメッセージは キャッシュされています。

U

未読メッセージに付きます。

u

未読メッセージに付きます。‘U’ とは異なり、‘u’ のメッセージは キャッシュされています。

!

既読メッセージに付きます。マーク無しとは異なり、‘!’ のメッセージは キャッシュされていません。

A

返信済みメッセージに付きます。

a

返信済みメッセージに付きます。‘A’ とは異なり、‘a’ のメッセージ はキャッシュされています。

F

転送済みメッセージに付きます。

f

転送済みメッセージに付きます。‘F’ とは異なり、‘f’ のメッセージ はキャッシュされています。

$

グローバルフラグの設定されたメッセージに付きます。このマークは Emacs を 終了しても保存されるため、あとで返事を書きたい場合など、覚えておきたい重 要なメッセージに付けておくと便利です。‘$’ の付いたメッセージは、(実 際のメッセージが消されたとしても) ‘'flag’ フォルダで閲覧できます。 グローバルフラグは、$ または、F で付けることが出来ます。

なし

既読メッセージにはマークが存在しません。

N’, ‘U’, ‘!’, ‘A’, ‘F’ は、そのメッセージがキャッ シュされていないことを示しています。これらのマークが付いていない場合、つ まり、そのメッセージがキャッシュされている場合は、ネットワークに接続され ていなくてもIMAP フォルダのメッセージや NNTP フォルダのニュース記事を読 むことができます。

永続的マークのうち、wl-summary-expire-reserve-marks で指定した マークの付いたメッセージは、後で説明する (Wanderlust の機能としての) expire の対象から除外されます。See section メッセージの自動削除とアーカイブ.


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5.1.4 メッセージの読み進めかた

サマリモードでは、基本的にスペースキーを押すだけでメッセージを 読み進めることができます。 サマリの表示内容をフォルダの最新の状態に合わせる(同期する)には、 s を押します。

N で次の未読、n で次のメッセージを表示します。 j を押すと現在表示中のメッセージのバッファに移動します。 マルチパートの操作はメッセージバッファに移動してから行います。 See section メッセージバッファ.


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5.1.5 メッセージ番号を詰める

サマリで M-x wl-summary-pack-number とすることで メッセージ番号を詰めることができます。ただし対応しているフォルダの種類は MH Folder, News Spool Folder, Maildir Folder のみです。


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5.2 スレッドの操作

例えば、

 
  384  09/17(木)01:32 [+1: てらにし       ] wl-0.6.2

は一つのスレッド(一つの話題の流れ)を示しています。 この行で / を押すと、スレッドが開いて次のような表示になります。

 
  384  09/17(木)01:32 [ てらにし          ] wl-0.6.2
  388  09/17(木)22:34 └[ 村田さん          ]

(388 番のメッセージは 384 番のメッセージに対する返事です。) もう一回 / を押すと、スレッドを閉じます。 prefix argument つきで / を押すと、全ての子スレッドを開きます。

[ でサマリの全てのスレッドを開き、]で全てのスレッドを閉じま す。

そのスレッドに属するメッセージに対して一括して処理を行うためには t から始まるコマンドを用います。See section キーバインド.


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5.2.1 スレッドの繋ぎなおし

手動でスレッドの繋ぎなおしができます。サマリで該当するメッセージにカーソ ルを合わせて M-w (wl-summary-save-current-message) し、新し い親メッセージのところで C-y (wl-summary-yank-saved-message)を実行してください。


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5.3 キャッシュ


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5.3.1 キャッシュファイル

ネットワーク経由のメッセージはキャッシュされます。これにより、ネットワーク 流量が節約され、またオフライン操作が可能となります。キャッシュは、ディレク トリ ‘~/.elmo/cache’ に保持されます。キャッシュをクリアするには、 M-x elmo-cache-expire-by-size と入力してください。最近使われてない キャッシュから順に、一定のディスク容量になるまで消します。


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5.3.2 バッファキャッシュと先読み機能

一度読んだメッセージは一定数バッファに保持されます。これにより、次にその メッセージを表示する際の動作を高速にします。保持するバッファの数は wl-message-buffer-cache-size で指定します。

また、メッセージを読んでいる間に次のメッセージを取得しておく先読み機能が あります。

この先読みするフォルダは次の2つの変数により指定できます。

wl-message-buffer-prefetch-folder-type-list

初期設定は '(imap4 nntp)。先読み機能を有効にしたいフォルダタイプ のシンボルリストを指定します。初期設定では、IMAP4 とNNTP フォルダで先読 み機能が有効になります。もし localdir と IMAP フォルダが混在したマルチフォ ルダでは IMAP のメッセージだけが先読みの対象となります。この変数は wl-message-buffer-prefetch-folder-list よりも優先されます。すべて のフォルダで先読み機能を有効にしたい場合には、t を指定します。

wl-message-buffer-prefetch-folder-list

初期設定は nil。 先読み機能を有効にするフォルダをフォルダ名(正規表現)のリストで指定します。

wl-message-buffer-prefetch-depth

初期設定は 1。先読み機能するメッセージの数。

wl-message-buffer-prefetch-idle-time

初期設定は 1 (単位:秒)。先読み機能する時間間隔。

wl-message-buffer-prefetch-threshold

初期設定は 30000 (bytes)。この値を越えるサイズのメッセージは、先読みしません。 wl-message-buffer-prefetch-thresholdnil に設定すると、 先読みするメッセージのサイズをチェックしません。

wl-auto-prefetch-first

初期設定は nil。 Non-nil であればフォルダに移動した時に最初のメッセージを自動的に先読みします。


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5.4 自動リファイル

メッセージのヘッダ情報から任意のフォルダへ振り分ける自動リファイル機能が C-o (wl-summary-auto-refile) で使用できます。自動リファイル は msgdb の overview 情報を元に振り分けします。標準では ‘From:’ ‘Subject:’ ‘To:’ ‘Cc:’ が含まれています。これ以外の拡張項 目で振り分けたいときには、

 
(setq elmo-msgdb-extra-fields
      '("x-ml-name"
        "reply-to"
        "sender"
        "mailing-list"
        "newsgroups"))

として拡張項目を msgdb に含めるようにしてください。既に取得したメッセージ の拡張項目を取り込むには s all などで msgdb を作り直す必要があり ます。

次に振り分けするルールを設定します。 自動振り分けは,変数 wl-refile-rule-alist の値に基づいて行われます。 wl-refile-rule-alist は、

 
(フィールド (正規表現 . 振り分け先)
            (正規表現 . 振り分け先)
            …)

のようなルールのリストとなっています。各ルールは、『フィールド』の値が 『正規表現』にマッチするときに『振り分け先』に振り分けるという意味を持ち ます。前方に指定されたルールが優先されます。

フィールド』部分には、フィールド名の文字列を指定します。また、フィール ド名の文字列のリストを指定することもできます。この場合、リストのいずれか のフィールドの値がマッチしたときに振り分けを行います(OR 条件となります)。

正規表現』にはフィールドの値にマッチさせる正規表現文字列を指定します。 『振り分け先』には振り分け先のフォルダ名の文字列を指定します。 『振り分け先』部分には、再びルールを書くこともでき、その場合 そのルールのフィールドの値の条件と現在のルールのフィールドの値の条件が 満たされたときに振り分けを行ないます(AND 条件となります)。

また、『正規表現』でマッチした部分文字列を用いて、『振り分け先』 を指定することもできます。実際には次のようにして参照します。

\&

マッチした文字列全体を参照します。

\N

N 番目の ‘\(…\)’ にマッチした文字列を参照します。 (N は数字)

以下は wl-refile-rule-alist の一例です。

 
(setq wl-refile-rule-alist
      '(("x-ml-name"
         ("^Wanderlust" . "+wl")
         ("^Elisp" . "+elisp"))
        (("To" "Cc")
         ("\\([a-z]+\\)@gohome\\.org" . "+\\1"))
        ("From"
         ("me@gohome\\.org" . ("To" ("you@gohome\\.org" . 
                                    "+from-me-to-you"))))))

C-o (wl-summary-auto-refile) で条件にマッチしたメッセージに リファイルマークが付加されます。x でリファイルを実行します。

wl-summary-auto-refile-skip-marks を設定することにより、 自動リファイルの対象とならないメッセージを指定することができます。 標準では ‘N’ ‘U’ ‘!’ が設定されており、 これらの永続的マークのついたメッセージは、自動リファイルしません。 つまり標準では未読のメッセージを自動リファイルしないことになります。 すべてのメッセージを自動リファイルの対象にするには、

 
(setq wl-summary-auto-refile-skip-marks nil)

の様に wl-summary-auto-refile-skip-marksnil にします。


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5.5 スティッキーサマリ

スティッキーサマリは、q で現在のサマリを終了してもバッファが消えな い、その名の通りスティッキー(しつこい)サマリです。

フォルダモードから Shift RET 、もしくはサマリ から G して サマリに入ると、スティッキーサマリが作られます。 また、通常のサマリで M-s (wl-summary-stick) を実行すると 現在のサマリがスティッキーサマリになります。

スティッキーサマリのバッファ名は、‘Summary:フォルダ名’ と なります。 C-x b (switch-to-buffer) などで、適当にバッファ を切替えればいつでもスティッキーサマリを参照できます。また、サマリモード で C-c C-n (wl-summary-previous-buffer) や C-c C-p (wl-summary-next-buffer) するとサマリを巡回できます。

スティッキーサマリでは、qg の際に元のバッファを 残します。スティッキーサマリを終了するには C-u q でサマリを抜ける か、C-u g で別のサマリに移動して下さい。その他の操作に関しては通常 のサマリと同様です。

変数 wl-summary-always-sticky-folder-list にフォルダ名(正規表現) のリストを設定することにより、フォルダ移動時に自動的にスティッキーサマリ とすることもできます。


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5.6 サマリ行の形式

サマリ行の形式は、ある程度自由に変更できます。

サマリ行の形式を変更するには wl-summary-line-format を設定します。 wl-summary-line-format-spec-alist で定義された書式を用います。 以下に例を示します。

 
;; 番号 一時マーク 永続マーク 日付 枝 [ (子の数) 差出人 ] 件名
(setq wl-summary-line-format "%n%T%P%M/%D(%W) %t%[%17(%c %f%) %] %s")

数字は桁数を表します。負の数の場合は、右詰めになります。また、最初の数字 を ‘0’ にすると、桁数が足りない場合に ‘ ’ の代わりに ‘0’ を追加して桁数を揃えます。

例:

 
%5n   -> `1    '
%-05n -> `00001'

デフォルトの wl-summary-line-format-spec-alist で用意されている 書式記号のうち主なものは以下の通りです。

 
%n  メッセージ番号
%T  一時的マーク
%P  永続的マーク
%Y  年
%M  月
%D  日
%W  曜日
%h  時
%m  分
%t  スレッドの枝
%[  [ (繋ぎ直した子の場合は <)
%]  ] (繋ぎ直した子の場合は >)
%f  差出人
%s  件名
%S  サイズ
%c  +子の数: (スレッドを開いた時のみ表示)
%C  [+子の数] (スレッドを開いた時のみ表示)
%#  メーリングリストの情報 (`(' ML名 [ ` ' ML番号 ] `)')
%l  メーリングリストでの番号
%@  最初の MIME パートが multipart/mixed の場合に `@'
%~  直前の項目が空の場合に ` '

wl-summary-line-format に一時的マーク (‘%T’) と永続的マーク (‘%P’) を含める場合には、必ず一定の位置に表示されるように定義しなけ ればなりません。例えば、スレッドによって長さが変わる ‘%t’ のうしろに ‘%T’ や ‘%P’ を表示するようにしてしまうと、正しくマーク処理を行 なえなくなる可能性があります。

また,‘%数字(’, ‘%)’ で囲んだ範囲は,’数字’の桁数になります(入 れ子も可)。複数の書式記号に対する幅を設定するときに使います。例えば、上 記例の

 
%17(%c %f%)

という指定は、『「子の数」と「差出人」をつなげた文字列を 17 桁にする』と いう意味です。

また、wl-folder-summary-line-format-alist を設定すると、サマリ行 の形式をフォルダ毎に指定することができます。以下の例のように、フォルダ名 の正規表現とサマリ行の書式を指定して下さい。

 
(setq wl-folder-summary-line-format-alist
      '(("^%" . "%T%P%M/%D(%W)%h:%m %t%[%17(%c %f%) %] %s")
        ("^+" . "%n%T%P%M/%D %[ %17f %] %t%C%s")))

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5.6.1 差出し人の表示形式について

書式記号 ‘%f’ は、wl-summary-from-function で指定した関数が返す値を 表示します。関数 wl-summary-default-from を用いる場合(デフォルト)、通常は 差出人を表示しますが、フォルダ名が wl-summary-showto-folder-regexp にマッチし、かつ差出人が自分であるメッセージについては、宛先を表示します。 また、 wl-use-petname が Non-nil の場合にはペットネームを用いて表示します。

例えば、‘+backup’ では自分が出したメッセージについては宛先を表示したい場合、 次のように設定します。

 
(setq wl-summary-showto-folder-regexp "^\\+backup$")

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5.7 一時マークとその処理

一時マークとそれに対応する処理手順を wl-summary-mark-action-list で定義することができます。初期設定では、refile (‘o’), copy (‘O’), dispose (‘d’), delete (‘D’), prefetch (‘i’), resend (‘~’) が定義されています。

wl-summary-mark-action-list の各要素は

 
(‘MARK’ ‘SYMBOL’
 ‘ARGUMENT-FUNCTION’ ‘SET-MARK-FUNCTION’ ‘EXEC-FUNCTION’
 ‘FACE’ ‘DOC-STRING’)

の組です。ここで ‘MARK’ は定義する一時マークの文字列で、 ‘SYMBOL’ は定義するアクションの名前です。 ‘ARGUMENT-FUNCTION’ は次に説明する ‘SET-MARK-FUNCTION’ に 与える引数を設定するための関数で、その引数としては

 
(‘ACTION’ ‘NUMBER’)

が与えられます。‘ACTION’ には ‘SYMBOL’ と同じものが入り、 ‘NUMBER’ にはメッセージ番号が入ります。 ‘SET-MARK-FUNCTION’ はマークを設定する際に呼ばれる関数で、引数は

 
(‘NUMBER’ ‘MARK’ ‘DATA’)

です。‘NUMBER’ は対象となるメッセージの番号、‘MARK’ は一時マー クの文字列、‘DATA’ は ‘ARGUMENT-FUNCTION’ で与えられるものです。

EXEC-FUNCTION’ はアクションを実行する際に呼ばれる関数で、その引数は ‘MARK-INFO’ からなるリストです。ここで ‘MARK-INFO’ は

 
(‘NUMBER’ ‘MARK’ ‘DATA’)

からなるリストです。‘FACE’ はハイライトに用いる face です。


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5.8 キーバインド

サマリモードのキーバインドは以下の通りです。

<SPC>

現在カーソルがある行のメッセージをメッセージバッファに表示します。 (wl-summary-read)

.

現在カーソルがある行のメッセージをデフォルトの表示形式で再表示します。 prefix argument つきならばキャッシュが存在しても無視して再読み込みし直し ます。C-u C-u . のように 2回の C-u を付けて実行した場合、現在 の表示形式を維持して再読み込みし直します。(wl-summary-redisplay)

<

最初のメッセージを表示します。 (wl-summary-display-top)

>

最後尾のメッセージを表示します。 (wl-summary-display-bottom)

<BS>
<DEL>

前のページを表示します。 (wl-summary-prev-page)

<RET>

カーソル行のメッセージが表示中であればメッセージを一行上にスクロールしま す。表示中でなければ、表示します。(wl-summary-next-line-content) prefix argument をつけて実行した場合には、逆にメッセージを一行下にスクロー ルします。(wl-summary-prev-line-content) また、prefix argument が 数値であった場合には、指定したメッセージ番号を持つメッセージへジャンプし ます。

-
M-<RET>

カーソル行のメッセージが表示中であればメッセージを一行下にスクロールします。 表示中でなければ、表示します。 (wl-summary-prev-line-content)

/

カーソル行のスレッドの開閉をトグルします。 prefix argument つきならば、カーソル行の子スレッドを全て開きます。 (wl-thread-open-close)

[

全てのスレッドを開きます。 (wl-thread-open-all)

]

全てのスレッドを閉じます。 (wl-thread-close-all)

g

違うフォルダに移動します。 (wl-summary-goto-folder)

c

全てのメッセージを読んだことにします。 (wl-summary-mark-as-read-all)

a

現在カーソルがある行のメッセージへの返事用のドラフトを用意します。 (wl-summary-reply)

A

現在カーソルがある行のメッセージへの返事用のドラフトを本文を引用して用意します。 (wl-summary-reply-with-citation)

C

現在のカーソルがある行のメッセージが自分が出したニュース記事の場合、その投稿をキャンセルします。 (wl-summary-cancel-message)

E

現在カーソルがある行のメッセージの内容を持つドラフトを用意します。 もし、prefix argument つきで実行すれば Supersedes メッセージを作成します。 ただし、NNTP フォルダでかつ自分が投稿したメッセージに限ります。 (wl-summary-reedit)

M-E

カーソル行のメッセージが、自分のところに返ってきたエラーメッセージならば、 もう一回送るためのドラフトを用意します。 (wl-summary-resend-bounced-mail)

f

現在カーソルがある行のメッセージを他の人に転送するドラフトを用意します。 (wl-summary-forward)

$

important’ フラグをつけます。既に ‘important’ フラグがあれば フラグを取り除きます。prefix argument をつけて実行した場合は、F と 同様に付加するグローバルフラグを尋ねてきます。 (wl-summary-mark-as-important)

F

ミニバッファで入力した任意のグローバルフラグをつけます。Emacs 21以降なら ‘,’ で区切って複数のフラグを同時に設定出来ます。prefix argument を つけて実行した場合は、既についているグローバルフラグを取り除きます。 (wl-summary-set-flags)

y
e

現在カーソルがある行のメッセージを保存します。 (wl-summary-save)

n

一つ下のメッセージへ移動します。 wl-summary-skip-mark-list にある一時マークが付いたメッセージへは 移動しません。オフラインモードのときには、 キャッシュされていないメッセージにも移動しません。 (wl-summary-next)

p

一つ上のメッセージへ移動します。 wl-summary-skip-mark-list にある一時マークが付いたメッセージへは 移動しません。オフラインモードのときには、 キャッシュされていないメッセージにも移動しません。 (wl-summary-prev)

N

下方向にある未読もしくは ‘$’マークつきのメッセージへ移動します。 オフラインモードのときには、キャッシュされていないメッセージに移動しません。 ただし、まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージがある場合は、 まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージに優先的に移動します。 この挙動は wl-summary-move-orderの値に応じて変わります。 (wl-summary-down)

P

上方向にある未読もしくは ‘$’マークつきのメッセージへ移動します。 オフラインモードのときには、キャッシュされていないメッセージに移動しません。 ただし、まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージがある場合は、 まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージに優先的に移動します。 この挙動は wl-summary-move-orderの値に応じて変わります。 (wl-summary-up)

w

新規ドラフトを用意します。 (wl-summary-write)

W

現在のサマリがニュースグループの場合、‘Newsgroups:’ フィールドを補っ てドラフトを用意します。 現在のサマリがメーリングリストの場合、メーリングリストのアドレスを推測し て ‘To:’ フィールドを補ってドラフトを用意します。 wl-subscribed-mailing-list を設定しておく必要があります。 (wl-summary-write-current-folder)

H

現在カーソルがある行のメッセージを、全てヘッダ情報を表示するかどうかを切 り換えて再表示します。prefix argument つきならばキャッシュが存在しても 無視して再読み込みし直します。C-u C-u H のように 2回の C-u を 付けて実行した場合、現在のヘッダの表示形式をサマリのデフォルト値として 設定します。 (wl-summary-toggle-all-header)

M

現在カーソルがある行のメッセージを、MIME 解析の指定を切り換えて再表示しま す。切り換えは、wl-summary-display-mime-mode-list に指定された順に 行われます。また、数値の prefix argument つきで実行した場合、以下のように 直接切り換えることが出来ます。

 
1: MIME 解析を有効にします
2: ヘッダのみ MIME 解析を有効にします
3: MIME 解析を無効にします

C-u C-u M のように 2回の C-u を付けて実行した場合、現在の指定 をサマリのデフォルト値として設定します。(wl-summary-toggle-mime)

C-c C-f

現在カーソルがある行のメッセージのヘッダの省略表示をトグルします。 (wl-summary-toggle-header-narrowing)

B

現在カーソルがある行のメッセージが MIME でカプセル化された複数のメッセージ含む場合、 それらを現在のフォルダにほどきます。 書き込み不可のフォルダに居る場合や prefix argument をつけて実行した場合 には、展開先のフォルダを尋ねます。 (wl-summary-burst)

@

サマリ行のメールの ‘From:’ (発信者)を ‘~/.addresses’ にインタ ラクティブに追加します。既に登録されている場合は変更/削除もできます。 prefix argument つきで実行すると、任意の入力アドレスを登録/変更/削除でき ます。(wl-summary-edit-petname)

Z

~/.addresses’ 等の状態を最新のものに更新します。 (wl-status-update)

|

現在のメッセージの内容を他のプロセスにパイプ経由で引き渡します。 (wl-summary-pipe-message)

#

現在のメッセージの内容を印刷します。Emacs 20以降 では ps-print を 使います。白黒プリンタでは、wl-ps-print-buffer-functionps-print-buffer に設定したほうが良いかもしれません。

 
(setq wl-ps-print-buffer-function 'ps-print-buffer)

(wl-summary-print-message)

q

現在のフォルダを脱出します。 (wl-summary-exit)

j

現在表示中のメッセージのバッファに移動します。 (wl-summary-jump-to-current-message)

J

他のメッセージにジャンプします。 (wl-summary-jump-to-msg)

I

サマリの表示を更新した後、 wl-summary-incorporate-marks に含まれるマークを持つメッセージを プリフェッチします。 (wl-summary-incorporate)

M-j

入力した ‘Message-ID:’ を持つメッセージの行にジャンプします。 elmo-use-database が non-nilなら、現在のサマリ以外からも候補を検 索します。(wl-summary-jump-to-msg-by-message-id)

^

現在のメッセージの親メッセージに移動します。 (wl-summary-jump-to-parent-message)

!

カーソルがある行のメッセージを読まなかったことにします。 (wl-summary-mark-as-unread)

s

メッセージの一覧表示の更新レンジの入力を受け付けた後、それに基づいてメッ セージの一覧表示を更新します。更新レンジとしては以下のいずれかを指定でき ます。

 
all              現在の msgdb の内容を破棄し、全情報を取り寄せ直します。
                 killed メッセージは取り寄せ直しません。
all-entirely     現在の msgdb の内容を破棄し、全情報を取り寄せ直します。
                 killed メッセージも取り寄せ直します。
update           保持している msgdb の情報と最新情報の差分を更新します。
                 killed メッセージは更新しません。
update-entirely  保持している msgdb の情報と最新情報の差分を更新します。
                 killed メッセージも更新します。
rescan           現在の msgdb に基づいて再表示を行います。
rescan-noscore   現在の msgdb に基づいて再表示を行います。
                 スコアにより消えたメッセージも表示します。
rescan-thread    現在の msgdb に基づいて再表示を行います。
                 スレッドの情報も再構築します。
cache-status     キャッシュの状態をマークに反映します。
mark             マークの状態を最新にします。
no-sync          何もしません。
first:数字       フィルタフォルダに移動します。
last:数字        フィルタフォルダに移動します。

(wl-summary-sync)

S

サマリの表示順序を並び替えます。‘date’ (日付)、‘from’ (発信者)、 ‘number’ (メッセージ番号)、‘subject’ (サブジェクト)、 ‘size’ (メッセージのサイズ)、‘list-info’ (メーリングリストの名前とメッセージ番号) のいずれかを元に並び替えます。 prefix argument つきならば、選んだ順序の逆順でサマリを並び替えます。 (wl-summary-sort)

T

スレッド表示をトグルします。その状態は Wanderlust を終了しても保存され ます。新規に作成されたサマリに対してのデフォルトの状態は wl-summary-default-viewwl-summary-default-view-alist で指定することができます。 現在のスレッド表示状態はモードラインに表示されます。 ‘{S}’ はスレッド・オフ(Sequence)の状態、 ‘{T}’ はスレッド・オン(Thread)の状態を示します。 (wl-summary-toggle-thread)

l

フォルダモードのバッファの表示をトグルします。 (wl-summary-toggle-disp-folder)

v

メッセージのバッファの表示をトグルします。 (wl-summary-toggle-disp-msg)

V

与えられた条件を持つメッセージのみを持つ仮想フォルダ(フィルタフォルダ)へ 移動します。prefix argument つきで実行すると仮想フォルダから脱出します。 (wl-summary-virtual)

<TAB>

さっき表示したメッセージに飛びます。 (wl-summary-goto-last-displayed-msg)

?

与えられた条件を持つメッセージにまとめ処理マーク ‘*’ をつけます。通 常は、既についている ‘*’ マークはそのままで、単に追加されますが、 prefix argument をつけて実行した場合には、以前のマークを削除して置き換え ます。(wl-summary-pick)

R

カーソル行のメッセージを読んだことにします。 (wl-summary-mark-as-read)

x

サマリバッファのすべてのメッセージに対して、一時的マークに対応するアクション を実行します。 (wl-summary-exec)

*

カーソル行のメッセージにまとめ処理用マークをつけます。 (wl-summary-target-mark-line) See section 一時マークとその処理.

o

カーソル行のメッセージにリファイルマークをつけます。 (wl-summary-refile) See section 一時マークとその処理.

C-o

自動リファイルを実行します。 (wl-summary-auto-refile)

O

カーソル行のメッセージにコピーマークをつけます。 (wl-summary-copy) See section 一時マークとその処理.

M-o

カーソル行のメッセージに、直前にリファイルしたフォルダと同じフォルダ宛に、 リファイルマークをつけます。 (wl-summary-refile-prev-destination)

d

カーソル行のメッセージに処分マークをつけます。 処分の結果は wl-dispose-folder-alist で制御でき、デフォルトでは wl-trash-folder にリファイルされます。 (wl-summary-dispose) See section 一時マークとその処理.

D

カーソル行のメッセージに強制削除マークをつけます。 (wl-summary-delete) See section 一時マークとその処理.

i

カーソル行のメッセージにプリフェッチ予約マークを付けます。 (wl-summary-prefetch) See section 一時マークとその処理.

~

カーソル行のメッセージに再送予約マークを付けます。 (wl-summary-resend) See section 一時マークとその処理.

u

カーソル行のメッセージに一時的マークがあれば取り除きます。 (wl-summary-unmark)

U

指定した一時的マークをすべて取り除きます。 (wl-summary-unmark-all)

r R

指定リージョンにあるメッセージを全て読んだことにします。 (wl-summary-mark-as-read-region)

r $

指定リージョンにあるメッセージ全てに ‘important’ フラグをつけます。 すでに ‘important’ フラグがあればそのフラグを取り除きます。 (wl-summary-mark-as-important-region)

r F

指定リージョンにあるメッセージ全てにミニバッファで入力した任意のグローバ ルフラグをつけます。 (wl-summary-set-flags-region)

r !

指定リージョンにあるメッセージを全て読まなかったことにします。 (wl-summary-mark-as-unread-region)

r x

指定リージョンにあるメッセージに対して、一時的マークに対応するアクション を実行します。 (wl-summary-exec-region)

r *

指定リージョンにあるメッセージにまとめ処理用マークをつけます。 (wl-summary-target-mark-region) See section 一時マークとその処理.

r o

指定リージョンにあるメッセージにリファイルマークをつけます。 (wl-summary-refile-region) See section 一時マークとその処理.

r O

指定リージョンにあるメッセージにコピーマークをつけます。 (wl-summary-copy-region) See section 一時マークとその処理.

r d

指定リージョンにあるメッセージに処分マークをつけます。 (wl-summary-dispose-region) See section 一時マークとその処理.

r D

指定リージョンにあるメッセージに強制削除マークをつけます。 (wl-summary-delete-region) See section 一時マークとその処理.

r i

指定リージョンにあるメッセージにプリフェッチ予約マークを付けます。 (wl-summary-prefetch-region) See section 一時マークとその処理.

r u

指定リージョンにあるメッセージにマークがあれば削除します。 (wl-summary-unmark-region)

r y

指定リージョンにあるメッセージを保存します。 (wl-summary-save-region)

t R

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドを読んだことにします。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てを読んだことにします。 (wl-thread-mark-as-read)

t $

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドに ‘important’ フラグ をつけます。既に ‘important’ フラグがあれば取り除きます。prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に適用し ます。(wl-thread-mark-as-important)

t F

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにミニバッファで入力した任 意のグローバルフラグをつけます。prefix argument つきならばカーソル行があ るメッセージを含むスレッド全体に適用します。 (wl-thread-set-flags)

t !

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドを読まなかったことにします。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てを読まなかったことにします。 (wl-thread-mark-as-unread)

t x

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージに対して、一時 的マークに対応するアクションを実行します。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てに 適用します。 (wl-thread-exec)

t *

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにまとめ処理用マークをつけます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に 適用します。 (wl-thread-target-mark) See section 一時マークとその処理.

t o

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにリファイルマークをつけます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に 適用します。 (wl-thread-refile) See section 一時マークとその処理.

t O

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにコピーマークをつけます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に 適用します。 (wl-thread-copy) See section 一時マークとその処理.

t d

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドに処分マークをつけます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に 適用します。 (wl-thread-dispose) See section 一時マークとその処理.

t D

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドに強制削除マークを付けます。 (wl-thread-delete) See section 一時マークとその処理.

t i

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにプリフェッチ予約マークを 付けます。 (wl-thread-prefetch) See section 一時マークとその処理.

t u

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージにマークがあれば削除します。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に 適用します。 (wl-thread-unmark)

t y

カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドを保存します。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体を保存します。 (wl-thread-save)

m R

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを読んだことにします。 (wl-summary-target-mark-mark-as-read)

m $

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに ‘important’ フラグ をつけます。すでに ‘important’ フラグがあれば取り除きます。 (wl-summary-target-mark-mark-as-important)

m F

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにミニバッファで入力した任 意のグローバルフラグをつけます。 (wl-summary-target-mark-set-flags)

m !

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを読まなかったことにします。 (wl-summary-target-mark-mark-as-unread)

m o

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにリファイルマークをつけます。 (wl-summary-target-mark-refile) See section 一時マークとその処理.

m O

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにコピーマークをつけます。 (wl-summary-target-mark-copy) See section 一時マークとその処理.

m d

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに処分マークをつけます。 (wl-summary-target-mark-dispose) See section 一時マークとその処理.

m D

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに強制削除マークを付けます。 (wl-summary-target-mark-delete) See section 一時マークとその処理.

m i

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにプリフェッチ予約マークを 付けます。 (wl-summary-target-mark-prefetch) See section 一時マークとその処理.

m y

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを保存します。 (wl-summary-target-mark-save)

m u

全ての一時的マークを消します。 (wl-summary-delete-all-temp-marks)

m a

全てのメッセージにまとめ処理用マーク ‘*’ を付けます。 (wl-summary-target-mark-all)

m t

まとめ処理用マーク ‘*’ を現在のスレッドにつけます。 (wl-summary-target-mark-thread)

m r

指定されたリージョンにまとめ処理用マーク ‘*’ をつけます。 (wl-summary-target-mark-region)

m A

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを引用して返事を書くドラフト を用意します。 (wl-summary-target-mark-reply-with-citation)

m f

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージをフォワードするドラフトを 用意します。 (wl-summary-target-mark-forward)

m U

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージをまとめて uudecode します。 (wl-summary-target-mark-uudecode)

m ?

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージの内、 条件にマッチするメッセージの ‘*’ マークのみを残します。 (wl-summary-target-mark-pick)

m #

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを印刷します。 (wl-summary-target-mark-print)

m |

まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージそれぞれを、 指定した他のプロセスにパイプ経由で引き渡します。 (wl-summary-target-mark-pipe)

M-t

Wanderlust のオフラインモード/オンラインモードをトグルします。 (wl-toggle-plugged)

C-t

Wanderlust のサーバ・ポート別のオフライン/オンラインを変更します。 (wl-plugged-change)

C-c C-o

ドラフトバッファがあれば移動します。 複数のドラフトバッファが存在する場合は、 次々と切り替えていきます。また、prefix argument をつけることにより、 バッファが存在していない場合は、ドラフトフォルダからファイルを(存在すれば) 読み込みます。 (wl-jump-to-draft-buffer)

M-w

カーソル行のメッセージのコピー。 (wl-summary-save-current-message)

C-y

カーソル行のメッセージを親メッセージとして、 wl-summary-save-current-message で保存されたメッセージを スレッドに繋ぎます。 (wl-summary-yank-saved-message)

C-x C-s

現在のサマリをセーブします。 (wl-summary-save-status)


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5.9 カスタマイズ変数

wl-summary-move-order

初期設定は unread。メッセージを読み進めるときに、何を優先するかを 指定します。新規メッセージを優先したいときは new を設定します。未 読をメッセージを優先したいときは unread を設定します。nil なら単純に次のメッセージに進みます。

wl-auto-select-first

初期設定は nil。 Non-nil ならフォルダに移動した時に最初のメッセージを自動的に表示します。

wl-auto-select-next

初期設定は nil。サマリに未読メッセージがなくなった時の動作を指定します。

 
nil: フォルダモードに戻るか尋ねる
'unread: 次の未読ありのフォルダに行くか尋ねる。
  移動先のフォルダで crosspost 処理や Score 機能などにより
  未読がなくなれば、さらに次のフォルダに行くか尋ねる。
'skip-no-unread: unread と同様。
  ただし、移動した先で未読がなくなった場合には、自動的に次の
  フォルダに行く。
上記以外: 次の未読ありのフォルダに行くか尋ねる。

スペースキーでひたすら読み進めたい人は 'skip-no-unread にしておくのが 便利かもしれません。

wl-thread-insert-opened

初期設定は nil。Non-nil なら最初から thread が開かれた状態でサマ リに表示されます。

wl-thread-open-reading-thread

初期設定は t。Non-nil なら、閉じた状態の thread へ移動した時に自 動的に thread を開きます。

wl-summary-exit-next-move

初期設定は t。Non-nil なら、サマリを終了するときに次のフォルダに 移動します。

wl-folder-move-cur-folder

初期設定は nil。Non-nil ならサマリで他のフォルダに移動するとフォ ルダモードでのカーソル位置も合わせて移動します。

wl-summary-weekday-name-lang

サマリの曜日表示の言語を指定します。‘en’ なら 英語、‘fr’ ならフランス語、‘de’ ならドイツ語となります。 値を変更した後には、サマリを rescan して下さい。

wl-summary-fix-timezone

初期設定は nil。サマリの日時表示を指定したタイムゾーンに直します。 nil ならば、デフォルトのタイムゾーンを参照して直します。 デフォルトのタイムゾーンとは、システムにあらかじめ設定されたタイムゾーンか、 環境変数 ‘TZ’ の値です。

wl-use-petname

初期設定は t。 Non-nil ならサマリの From 部分にあだ名を表示します。

wl-break-pages

初期設定は t。 Non-nil なら、‘^L’ で改ページしてメッセージを表示します。

wl-summary-from-function

サマリの差出人表示の整形に使う関数を指定します。 初期設定は wl-summary-default-from です。

wl-summary-no-from-message

初期設定は ‘nobody@nowhere?’。 メッセージに ‘From:’ が無かった場合にサマリに表示する文字列です。

wl-summary-subject-function

サマリのサブジェクト表示の整形に使う関数を指定します。 初期設定は wl-summary-default-subject で、サブジェクト先頭の リスト名など部分をカットします。 サブジェクトをそのまま表示するには以下のように設定します。

 
(setq wl-summary-subject-function 'identity)
wl-summary-no-subject-message

初期設定は ‘(WL:No Subject in original.)’。メッセージに ‘Subject:’ が無かった場合にサマリに表示する文字列です。

wl-summary-default-view

初期設定は 'thread。 新規に作成されたサマリの状態をスレッド表示なら 'thread、 番号順なら 'sequence のいずれかで指定します。

wl-summary-use-frame

初期設定は nil。 Non-nil ならサマリ表示用に新しいフレームを開きます。

wl-use-folder-petname

初期設定は以下のリスト。

 
(modeline)

フォルダのあだ名 (petname) を使用する場所(シンボル)のリストを指定します。 指定できるシンボルは次の通りです。

modeline

サマリのモードラインを petname で表示します。

ask-folder

wl-auto-select-next が non-nil のとき、 移動先フォルダを petname で表示します。

read-folder

wl-summary-read-folder におけるフォルダ入力の際、 petname でも補完ができます。

wl-summary-move-direction-toggle

初期設定は t。Non-nil なら最後に実行された p, P, n, N の結果で、次のメッセージが上か下かを切り替える。読んで いる方向を意識したいときは t にすると良いでしょう。

wl-summary-width

初期設定は 80。サマリの表示幅を設定された値に切り詰めます。nil な ら表示幅を切り詰めません。

wl-summary-print-argument-within-window

初期設定は nil。Non-nil なら wl-summary-widthnil であってもウィンドウの右端に揃えて、アクション引数を表示しま す。

wl-summary-indent-length-limit

初期設定は 46。設定された値以上サマリをインデントしません。nil な らサマリのインデントを無制限にします。 値を nil にするときは、wl-summary-widthnil に設定 するとよいでしょう。

wl-summary-max-thread-depth

初期設定は 30。設定された値以上の深さのスレッドを分割します。

wl-summary-recenter

初期設定は t。Non-nil ならば表示したときに表示中のメッセージのサ マリ行をウィンドウの中央付近に移動します。

wl-summary-max-thread-depth

初期設定は 30。 スレッドの深さがこの値より大きくなるとスレッドを分割します。

wl-summary-divide-thread-when-subject-changed

初期設定は nil。 Non-nil ならサブジェクトが変わったときにスレッドを切ります。

wl-summary-search-via-nntp

初期設定は confirm

Non-nil なら wl-summary-jump-to-msg-by-message-id で、メッセージ を見つけることができなかったときに、 wl-summary-jump-to-msg-by-message-id-via-nntp を呼び、 elmo-nntp-default-server で指定されたサーバから検索します。このと き elmo-nntp-default-user, elmo-nntp-default-port, elmo-nntp-default-stream-type で指定した条件でサーバと接続します。

confirm なら elmo-nntp-default-* で指定されたサーバから検 索するか、サーバを指定するかを確認します。この場合、サーバのホスト名、も しくは ‘-:username@servername:119!’ のように NNTP フォルダ形式での 指定が可能です。

wl-summary-keep-cursor-command

初期設定は以下のリスト。

 
(wl-summary-goto-folder wl-summary-goto-last-visited-folder)

既に存在するサマリへ移動したときに更新せず、カーソル位置を保存する コマンドのリストです。

elmo-folder-update-threshold

初期設定は 500。この値よりサマリの更新数が多い場合、一部分だけ更新するか どうか、質問します(elmo-folder-update-confirm が non-nil の場合)。

elmo-folder-update-confirm

初期設定は t。Non-nil ならば elmo-folder-update-threshold による判定を行います。

wl-summary-always-sticky-folder-list

初期設定は nil。フォルダ名(正規表現)のリストを設定することにより、 自動的にスティッキーサマリとするかどうかをフォルダ毎に指定します。

wl-summary-reserve-mark-list

初期設定は以下のリスト。

 
("o" "O" "D" "d" "i")

このリストにある一時マークは、消さない限り上書きされません。

wl-summary-skip-mark-list

初期設定は以下のリスト。

 
("D" "d")

このリストにある一時マークの付いたメッセージは、カーソル移動の際にスキッ プされます。

elmo-message-fetch-threshold

初期設定は 30000 (bytes)。この値を越えるサイズのメッセージを表示する時に、 確認を求めます(elmo-message-fetch-confirm が non-nil の場合)。

elmo-message-fetch-confirm

初期設定は t。Non-nil ならば elmo-message-fetch-threshold に よる判定を行います。

wl-prefetch-threshold

初期設定は 30000 (bytes)。wl-prefetch-threshold を越えるサイズの メッセージは、wl-prefetch-confirm が non-nil の場合、プリフェッチ 時に確認を求めます。wl-prefetch-thresholdnil にすると、 wl-prefetch-confirm の値にかかわらずプリフェッチを実行します。

wl-prefetch-confirm

初期設定は t。Non-nil ならば wl-prefetch-threshold を越え るサイズのメッセージをプリフェッチしようとしたときに、確認を求めます。

elmo-imap4-use-cache

初期設定は t。Non-nil なら、IMAP4 で読んだメッセージをキャッシュ します。

elmo-nntp-use-cache

初期設定は t。Non-nil なら、NNTP で読んだメッセージをキャッシュし ます。

elmo-pop3-use-cache

初期設定は t。Non-nil なら、POP3 で読んだメッセージをキャッシュし ます。

elmo-shimbun-use-cache

初期設定は t。Non-nil なら、新聞フォルダで読んだメッセージを キャッシュします。

wl-summary-resend-use-cache

初期設定は nil。Non-nil はら、オフライン状態でもキャッシュを 使って再送します。キャッシュを用いて再送すると、必ずしも意図した メッセージが使われるとは限らないことに留意してください。

wl-folder-process-duplicates-alist

初期設定は nil。重複したメッセージが同じフォルダにある場合の動作 を指定します。各項目は、フォルダ名の正規表現と動作からなります。 動作としては以下のものが指定できます。

 
nil : 重複メッセージに対し,何もしない.
hide : 重複メッセージをサマリに表示しない.
read : 重複メッセージを既読にする.

例えば以下のように設定します (マルチフォルダで重複メッセージを隠す場合)

 
(setq wl-folder-process-duplicates-alist
                 '(("^\\+draft$" . nil) ("^\\+trash$" . nil)
                   ("^\\*.*" . hide) (".*" . read)))
wl-summary-flag-alist

初期設定は以下の通り。

 
((important "orange"))

サマリでのフラグつきメッセージの色とマークを指定します。マークを省略した 場合は、wl-summary-flag-mark に指定されたマークが使用されます。一 つのメッセージに複数のグローバルフラグが設定されている場合には、このリス トの前方にあるフラグが優先されます。

設定例:

 
(setq wl-summary-flag-alist
      '((important "purple")
        (todo "red")
        (business "green" "B")
        (private "blue" "X")))
wl-summary-display-mime-mode-list

初期設定は以下のリスト。

 
(mime as-is)

wl-summary-toggle-mime はこのリストの順に MIME 解析の指定を切り換 えます。MIME 解析の方式には以下のものが指定できます。

 
mime        : MIME 解析を行います
header-only : ヘッダのみ MIME 解析を行います
as-is       : MIME 解析を行いません

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この文書はYasutaka SHINDOHによって2011年5月月11日texi2html 1.82を用いて生成されました。