14. 旧バージョンからの移行
この章では、以前のバージョンから移行する場合に必要な設定の変更や、制限等
について説明します。
14.1 2.12.0 より前のバージョンからの移行
14.1.1 msgdb の変換について
2.12.0 より前のバージョンから、msgdb の構造が変更されています。以後、新
しく作成したフォルダの msgdb は、この新しい形式で作成/保存されます。以前
の msgdb の形式をそのまま使い続ける場合には、‘~/.wl’ 等に以下の設定
を記述します。
| (setq elmo-msgdb-default-type 'legacy)
|
以前のバージョンで作成された msgdb は、デフォルトの設定ではロードされた時
に自動的に新しい形式の msgdb に変換されます。自動的に msgdb の形式を変換
しないようにするには、以下のいずれかの設定を ‘~/.wl’ 等に記述します。
| ;; msgdb をロードした時に elmo-msgdb-default-type と
;; 異なった形式だった場合に自動的に変換する場合 (デフォルト)
(setq elmo-msgdb-convert-type 'auto)
;; サマリで s all した時に変換する場合
(setq elmo-msgdb-convert-type 'sync)
;; 変換しない場合
(setq elmo-msgdb-convert-type nil)
|
上述の様に以前の msgdb のまま使い続ける事も出来ますが、その場合には以下
の制限があります。
-
転送済みマーク (‘F’, ‘f’) が使用出来ません。
-
‘important’ 以外のグローバルフラグが使用出来ません。
14.1.2 ‘'mark’ フォルダから ‘'flag’ フォルダへの変更
新しいバージョンの Wanderlust を起動した時に ‘'mark’ フォルダにあっ
たメッセージは、‘'flag’ フォルダに自動的に引き継がれます。但し、こ
うやって引き継いだメッセージには、以下の制限があります。
-
‘'flag’ フォルダでメッセージを消しても元のメッセージの
‘important’ フラグは消えません。
-
元のメッセージの ‘important’ フラグを消しても ‘'flag’ フォルダ
からは削除されません。
-
help-echo で、元のメッセージが表示されません。
もしも、自動での引き継ぎが上手くいかなかった場合は、M-x
elmo-global-mark-upgrade を実行する事で、再度 ‘'mark’ フォルダから
‘'flag’ フォルダにメッセージを取り込む事が出来ます。(重複したメッセー
ジは取り込まないので、何回実行しても問題ありません)
この文書はYasutaka SHINDOHによって2011年5月月11日にtexi2html 1.82を用いて生成されました。