Zlib::Inflate

入力データを展開するストリームのクラス。Zlib::Deflate と違い、 このクラスのインスタンスを複製 (clone, dup) することはできません。

スーパークラス:

クラスメソッド:

Inflate.inflate(string)

string を展開します。展開に辞書が必要な場合には Zlib::NeedDict 例外が発生します。

ちなみに、このメソッドは以下のコードとほぼ同じです:

def inflate(string)
  zstream = Zlib::Inflate.new
  buf = zstream.inflate(string)
  zstream.finish
  zstream.close
  buf
end
Inflate.new([windowBits])

展開ストリームを作成します。引数の詳細は zlib.h を参照して下さい。 nil の場合はデフォルトの値を使用します。

メソッド:

inflate(string)

string を展開ストリームに入力します。処理後、ストリームからの 出力を返します。このメソッドを呼ぶと出力バッファ及び入力バッファは 空になります。string が nil の場合はストリームへの入力を 終了します。(Zlib::ZStream#finish と同じ)。

展開に辞書が必要な場合には Zlib::NeedDict 例外が発生します。 set_dictionary メソッドで辞書をセットした 後で、空文字列と共にこのメソッドを再度呼び出して下さい。

<< string

inflate と同じように string を 展開ストリームに入力しますが、Zlib::Inflate オブジェクト そのものを返します。展開ストリームからの出力は、 出力バッファに保存されます。

finish

展開ストリームを終了します。 ストリーム内に残っていたデータ (つまり圧縮データの後についていた ゴミデータ) を返します。 Zlib::ZStream#finished? が真でない時に finish を呼ぶと 例外が発生します。

展開ストリームは圧縮データ内に終了コードを発見した時点で 自ら終了するため、明示的に finish を呼ぶ必要は必ずしも ありませんが、このメソッドは圧縮データが正しく終了しているかを 確認するのに便利です。

set_dictionary(string)

展開に用いる辞書を指定します。string を返します。 このメソッドは Zlib::NeedDict 例外が発生した直後のみ 有効です。詳細は zlib.h を参照して下さい。

sync(string)

string を入力バッファの末尾に追加し、次の full flush point まで読み飛ばします。入力バッファ内に full flush point が存在しない場合は、入力バッファを空にし false を返します。 入力バッファ内に full flush point が見つかった場合は true を返し、残りのデータは入力バッファ内に保持されます。

sync_point?

What is this? *1 (執筆者募集)


*1 原文のまま。



rubyist ML