Math

浮動小数点演算をサポートするクラス。Math モジュールは同じ定義の メソッドと特異メソッドとの両方が定義されているので、特異メソッドを呼び 出して使う使い方と、クラスにインクルードして使う使い方との両方ができま す。

例:

pi = Math.atan2(1, 1)*4;
include Math
pi2 = atan2(1, 1)*4

モジュール関数:

Math.acos(x)
Math.asin(x)
Math.atan(x)

x の逆三角関数の値をラジアンで返します。

返される値の範囲はそれぞれ [0, +π][-π/2, +π/2](-π/2, +π/2) です。

acos(x), asin(x) では x は -1.0 <= x <= 1 の範囲内でな ければなりません。(普通、NaN を返します)

ruby 1.7 feature: acos(), asin() は範囲外の引数に対して、例 外 Errno::EDOM が発生します。

Math.atan2(y, x)

y/x のアークタンジェントを [-π, π] の範囲で返します。

Math.acosh(x) ((<ruby 1.7 feature>))
Math.asinh(x) ((<ruby 1.7 feature>))
Math.atanh(x) ((<ruby 1.7 feature>))

x の逆双曲線関数の値を返します。

asinh(x) = log(x + sqrt(x * x + 1))
acosh(x) = log(x + sqrt(x * x - 1)) [x >= 1]
atanh(x) = log((1+x)/(1-x)) / 2     [-1 < x < 1]

acosh(x) では xx >= 1 の範囲内でなければなりません。 (普通、例外 Errno::EDOM が発生します)

atanh(x) では x は -1.0 < x < 1 の範囲内でなければな りません。(普通、例外 Errno::EDOM が発生します)

Math.cos(x)
Math.sin(x)
Math.tan(x)

ラジアンで表された x の三角関数の値を [-1, 1] の範囲で 返します。

Math.cosh(x) ((<ruby 1.7 feature>))
Math.sinh(x) ((<ruby 1.7 feature>))
Math.tanh(x) ((<ruby 1.7 feature>))

x の双曲線関数の値を返します。

cosh(x) = (exp(x) + exp(-x)) / 2
sinh(x) = (exp(x) - exp(-x)) / 2
tanh(x) = sinh(x) / cosh(x)
Math.erf(x) ((<ruby 1.8 feature>))
Math.erfc(x) ((<ruby 1.8 feature>))

x の誤差関数(erf)、相補誤差関数(erfc)の値を返します。

Math.exp(x)

x の指数関数の値を返します。

Math.frexp(x)

実数 x の指数部と仮数部を返します。

Math.hypot(x, y) ((<ruby 1.7 feature>))

sqrt(x*x + y*y) を返します。

Math.ldexp(x,exp)

実数 x に 2 の exp 乗をかけた数を返します。

Math.log(x)

x の自然対数を返します。

x は正の値でなければなりません(普通、負の値に対して NaN を 0 に対して -Infinity を返します)

ruby 1.7 feature: 範囲外の引数に対して、負の場合に例外 Errno::EDOM が 0 の場合に Errno::ERANGE が発生します。

Math.log10(x)

x の常用対数を返します。

x は正の値でなければなりません(普通、負の値に対して NaN を 0 に対して -Infinity を返します)

ruby 1.7 feature: 範囲外の引数に対して、負の場合に例外 Errno::EDOM が 0 の場合に Errno::ERANGE が発生します。

Math.sqrt(x)

x の平方根を返します。x の値が負である時には例外 ArgumentError が発生します。

ruby 1.7 feature: 普通、x が負の場合、例外 Errno::EDOM が発生します。

定数:

E

自然対数の底

p Math::E
# => 2.718281828
PI

円周率

p Math::PI
# => 3.141592654


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