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1. はじめ方

このInfoマニュアルの最初の部分では,Infoの内部について述べています.この マニュアルの二番目の部分で,Infoの様々な高度なコマンドについて述べ, Texinfoファイルから生成されるものとは異なるInfoの書き方を述べています. 三番目の部分は,TexinfoファイルからInfoファイルを生成する方法の概要を説 明しています.

このマニュアルは,コンピュータ上のInfoリーダプログラムで閲覧するように設 計されているので,読むときはInfoコマンドを試してみることが可能です.記述 されているコマンドでマニュアルが説明していることが実際に実行されていると いうことを信用する必要があるので,紙で読んだりHTMLブラウザで読んだりする ことは余り効果的ではありません.要するに,このマニュアルを通読するのがす べてではなく,オンラインバージョンを試してみてください.

このマニュアルのオンラインバージョンを見る方法は,二つあります.

  1. シェルのコマンドラインでinfoと入力してください.この方法は,Info ファイルを読むためだけに設計された,小さなスタンドアロンプログラムを使用 します.
  2. コマンドラインでemacsと入力してください.そして,C-h i(Control-hに続きi)を入力してください.この方法は,多くのそ れ以外の能力があるエディタ,EmacsプログラムのInfoモードを使用します.

どちらの場合でもmInfoを(文字で)入力し,<RET> — “Return”キー や“Enter”キーを続けます.このとき,画面上で読めるように,このマニュア ルの説明をたどる準備できた状態になります.


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1.1 小さなスクリーンでInfoを開始する

(Infoでは,端末の行数が少ない場合のみ,このセクションを見ることになりま す.ほとんどの読者は見ること無く通過します.)

端末の画面に比較的少数の行しか無いので,はじめに特別なアドバイスが必要で す.

テキスト‘--All----’が画面の右下の角近くに見えている場合,見ているテ キスト全体が画面にフィットしているということです.代わりに ‘--Top----’が見えている場合,フィットしていない,より多くのテキスト が下にあるということです.他の画面全体が見れるようにテキストを先に進める ため,スペースバー<SPC>を押してください.前に戻るためには ‘Backspace’や‘DEL’(システムによっては,このキーは‘Delete’ と印字されているかもしれません)と表示されているキーを押してください.


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1.2 Infoの使い方

ドキュメントを読むために,プログラムInfoと会話をします.

さて,一つの情報のノード(Node)が見えます.ノードには,特定の詳細な レベルに特定のトピックを述べているテキストが含まれています.このノードの トピックは“Info の使い方(how to use Info)”です.モードラインでは,これ がファイル‘info-ja’のノード‘Help’だと告げています.

ノードのトップ行は,そのヘッダ(header)です.ノードのヘッダは(今, 見てください)このノードの後にある‘Next’ノードが‘Help’と呼ばれ るノードだと告げています.高度なInfoコマンドで,知っている名前ならどこの ノードにも行けるようになります.スタンドアローンのInfoリーダプログラムで は,このノードの名前とinfoファイルもヘッダ行に表示しています.Emacsでは, ヘッダ行は特殊な書体で複製されていて,複製物は画面をスクロールて画面から スクロールされてもウィンドウのトップにいつでも残っています.

Next’の隣に,ノードには‘Previous’や‘Up’または両方へのリ ンクがあるはずです.御覧のようにこのノードには,これらすべてがあります.

さて,‘Help-P’という名前の‘Next’ノードに行く時間です.

 
>> そこに移動するため,nを入力します.一文字だけです.引用符や入力
   後の<RET>を入力しないでください.

マージンの‘>>’は,実際にコマンドを試すときだということを意味します.

 
>> Emacsを使用していてマウスがある場合,次のノードへ行くために既に
   nの入力の練習をしている場合,同じことを“マウスで行なう”ために
  マウスの真中のボタンで‘Next’リンクをクリックしてください.

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1.3 前のノードに戻る

このノードは‘Help-P’と呼ばれています.ご存知のように, ‘Previous’ノードは‘Help’で,そこからnコマンドを使用して やって来ました.もう一度nコマンドを使用すると,次のノード ‘Help-^L’に行きます.

 
>> しかし,まだnを入力しないでください.最初にpコマンドを試
   したり,‘Prev’のリンク上でマウスをクリックしたりしてみてください.
   それで‘Previous’ノードへ行きます.その後でnを使用してここ
   に戻ってください.

Emacsでこれを読んでいる場合,メニューバーの右端近くに‘Info’の項目が 見えるでしょう.‘Info’メニューバーの項目上でマウスをクリックすると, ‘Next’と‘Prev’を含めたコマンドのメニューが開きます(そして,ま だ学習していないものもそれ以外にあります).

この全てが,恐らく余りに簡単過ぎて無礼だと思いますが,読み捨てしな いでください.事態はすぐに十分複雑になってきます!また,そのときが来た と告げられるまで新しいコマンドを試さないでください.後から出てくる重要な 警告をInfoが通り過ぎてしまうでしょう.

 
>> さて,ノード‘Help-^L’に行くきより多くのことを学ぶため,nし
   たり‘Next’リンクでマウスの真中のボタンをクリックしてください.

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1.4 スペース,DEL,B,そして^Lコマンド

このノードのヘッダは,現在ノード‘Help-^L’にいて,pで ‘Help-P’に戻れることを告げています.このノードのタイトルは強調表示 されていて,下線が引かれているかもしれません.それはノードが説明している ものを告げています.

これは大きなノードで,ディスプレイ画面に全てがフィットしません.画面の右 下付近に‘--All----’ではなく‘--Top-----’という文字列が見えるの で,見えていないものがもっとあることが分かります.

<SPC>,<BACKSPACE>(または<DEL>)(1),そして Bコマンドで,一度に全ての画面がフィットしなくても“動き回る”こと が可能になります.<SPC>で前に進み,画面の下に続くものを見ることがで きます.<DEL>や<BACKSPACE>で後ろへ戻り,画面のトップを見ることが できます(何回かスペースを入力しなければ,トップまで何もありません).

 
>> さて,<SPC>を入力してみてください(その後で<BACKSPACE>を入力し
   ここに戻ってください).

<SPC>を入力すると画面の下二行がページの最初に現れ,その後の行が続き ます.<DEL>や<BACKSPACE>で,ページの最初の二行を下に通常は 持っていきますが,その上の行でフルスクリーンにする意味が無い場合は,全て を下に持っていくわけではありません.

これをEmacsで読んでいる場合,画面からスクロールされて消えることが無いヘッ ダ行が見えていることに注意してください.そのため,‘Next’, ‘Prev’,そして‘Up’のリンクは常に見えていて,これらのリンクでマ ウスの真中ボタンをクリックすることで,いつでもこれらのリンク場所に行くこ とが可能なので便利です.

<SPC>と<DEL>は,現在のノードで前後に移動するだけではありません. それでノード間も移動します.ノードの終りで<SPC>すると次のノードに移 動します.ノードの最初で<DEL>(または<BACKSPACE>)すると前のノード に移動します.要するに,これらのコマンドで,Infoファイルのすべてのノード が論理的に単一に連続しているかのようにスクロールしていきます.<SPC> を入力するだけでマニュアルの最初から最後まで完全に読んだり,<DEL>(ま たは<BACKSPACE>)を入力するだけでマニュアルの最後から最初に後方に移動 することが可能です.

この連続では,ノードのサブノードはその親に続いて現れます.ノードにメニュー がある場合,<SPC>でメニューにリストアップされているサブノードに一つ ずつ移動していきます.ノードの終りにたどり着き,サブノードのすべてを既に 見ている場合,<SPC>で次のノードや次の親ノードに移動します.

この頃のキーボードには,‘PageUp’と‘PageDown’(‘Prior’と ‘Next’かもしれませんが)というラベルの付いた二つのスクロールキーがあ るものが多くなっています.これらのキーがあるキーボードでは,<SPC>と <BACKSPACE>(または<DEL>)のように,一つのノードのテキストで前後に これらを使用して移動することが可能です.しかし,<PAGEUP>と <PAGEDOWN>のキーでは,現在のノードの最初と最後を越えてスクロールする ことはありません.

画面がおかしい場合,C-l(Control-Lのことです — “コントロー ル”を押したまま<L>やlを入力することです)を入力することで, Infoに再表示させることが可能です.

 
>> C-lを,今入力してください.

今見ているノードの最初に戻るため,何回も<BACKSPACE>(または<DEL>) を押すことが可能です.単純にbを入力することも可能です.bは最 初“beginning”を意味します.

 
>> 今やってみてください.(我々は,ここまで来るまでに最初の画面がいっぱい
   になるように十分に冗長なことを書いたのですが,画面が大きすぎて十分で
   ないかもしれません.必要なら,EmacsやInfoウィンドウを小さくしてくださ
   い.)そして,<SPS>を一回以上入力して戻ってきてください.

画面が縦長の場合,このノード全体が一度にフィットするかもしれません.その 場合,bでは何も起こりません.しかし,より小さいウィンドウを使用し ている場合,bキーの効果を観察することができるでしょう.

さて,かなりの数のコマンドを学びました.どれかを使いたいのですが,それが どれかを忘れた場合,コマンドリストを簡潔に表示する?を入力してみて ください(Emacsでは,それでInfo-summaryコマンドを実行します).リス トを見終えたら,<SPC>を何回か押して消し去ってください.

 
>> さあ<?>を試してください.終りまでリストの画面全体を連続して見るた
   め,<SPC>を押してください.そして<SPC>を複数回入力してくださ
   い.Emacsを使用している場合,ヘルプは自動的に消え去ります.

(スタンドアローンのIndoリーダを使用している場合,ここに戻るためC-x 0を入力してください,すなわち — <CTRL>を押したままxを入力し, <CTRL>とxを離し,そして0を押してください — これはゼロ で文字“o”ではありません.)

今から,警告無しで大きなノードに出会っても,教えられなくても<SPC>と <BACKSPACE>を使用して動き回る方法を知っていることとします.全ての端 末が同じ大きさの画面を持っているわけではないので,もう警告することはでき ません.

 
>> さて,mコマンドの説明を見るため,nを入力したり,
   ‘Next’リンクでマウスの真中ボタンでクリックしたりしてください.

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1.5 メニューとmコマンド

ノード間の移動に使用するn(次)とp(前)コマンドだけでは,ノード は直線的な操作に制限されます.メニューで,構造的に分岐することが可能にな ります.メニューは,移動可能な他のノードのリストです.それは実際に,Info が解釈可能な,特殊な書式のノードのテキストの一部です.メニューのはじめは, 常に‘* Menu:’で始まる行で識別されます.その方法で始まっている行の場 合だけ,ノードにメニューが含まれます.使用可能なメニューだけが,常に移動 可能なノードです.他のノードでメニューを使用するため,最初にノードに移動 する必要があります.

メニューの最初から,‘*’で始まるそれぞれの行はサブトピックを示します. 行は普通,サブトピックの名前を(‘:’に続いて)含んでいて,ノード名はサ ブトピックについて説明し,追加としてサブトピックの説明があります. ‘*’で始まらないメニュー行は特別な意味を持ちません — それらは読み やすいようになっているだけで,追加のサブトピックを宣言しているものではあ りません.例は以下のようになります.

 
* Foo:  Node about FOO.      This tells about FOO.

サブトピックの名前はFooで,ノードは‘Node about FOO’を説明しています. 行の残りは読む人への情報です.[[しかし,この行は本当のメニューアイテムで はなく,それは単に,上の行が‘* Menu:’で始まっていないからです.]]

他のノードに行くためメニューを使用するとき(その方法はすぐに説明します), 指定するはサブトピック名で,メニュー行の最初にあるものです.Infoはメニュー 行を探すためにそれを使用し,それからノード名に復元し,そのノードへ行きま す.サブトピック名とノード名の両方がある理由は,ノード名はコンピュータに 対して意味が多すぎ,そのため汚く見えるかもしれないためです.サブトピック 名は,ユーザの指定で便利にするためだけに選択することが可能です.ノード名 はユーザが指定するのに便利で,サブトピックと同じ名前のときも良くあります. このため以下のような省略があります.

 
* Foo::   This tells about FOO.

これはサブトピック名とノード名が同じで,‘Foo’だということを意味しま す.

 
>> 今,このノードのメニューを見つけるために<SPC>を使用し,bと
   <SPC>で前に戻ってください.御覧のように,メニューは実際にノードに
   あります.ノードを見てもメニューが見つからない場合は,ノードにメニュー
   が無く,mコマンドは利用できません.

画面にメニューがあるところで<SPC>を入力し続けた場合,別のノード(メ ニューの最初のノード)に移動します.そうなった場合,戻ってくるために <BACKSPACE> を入力してください.

サブノードの一つに行くコマンドはmです.これは今まで使用してきたコ マンドとは大きく異なっています.それはより多くの入力を促すコマンドです.

皆さんが知っているコマンドは追加入力が不要です.それを入力すると,Infoは それを処理し,すぐに他のコマンドが使用可能になります.mは違います. サブトピック名(name of the subtopic)を知らせる必要があります.一度 mを入力すると,Infoはサブトピック名を読み込もうとします.

今,画面の下近くのダッシュを多く含む行を探してください.その下にもう一行 ありますが,普通は空白です.空白のとき,Infoはnbや <SPC> やmといったコマンドに対する準備ができています.その行が コロンで終るテキストを含んでいる場合,Infoが最後のコマンドへの入力をさら に読み込もうとしていることを意味します.Infoはコマンドではなく入力を読み 込もうとしているので,Infoコマンドは入力できません.入力して開始したコマ ンドを終了するか,コマンドをキャンセルするためにControl-gを入力す る必要があります.このようなことをやり終えると,行はまた空白になります. そしてInfoコマンドが再び入力可能になります.

メニューでサブノードに行くコマンドはmです.mを入力後,画面の 下の行は‘Menu item: ’と表示します.行きたいサブトピック名を入力し, 終りに<RET>を入力する必要があります.Emacsでは,mはコマンド Info-menuを実行します.

サブトピック名を省略することが可能です.省略がユニークでない場合,最初に 一致したサブトピックが選択されます.メニューには,それぞれのサブトピック 名に対して,大文字で可能な限り短い省略を書いているものもあるので,必要な 入力数が分かります.サブトピックを入力するとき,大文字小文字は問題ありま せん.アイテム名の終りや内部にスペースを入れるべきではありませんが,メ ニュー項目にスペースがある場合は例外です.

サブトピック名の入力を助けるため,補完(completion)機能も使用可能で す.名前の一部を入力後,<TAB>キーを入力した場合,それ以上の名前が — 入力したものの一部からInfoが推測できる限り — 補完されます.

カーソルをメニューのサブトピック行に移動した場合,引数を入力する必要はあ りません.<RET>を入力するだけで,それで行のサブトピックに行きます. そこへ行くため,サブトピック行を直接マウスの真中ボタンでクリックすること も可能です.

練習用に与えられたメニューが以下にあります.このメニューは一つの場所, Help-FOOに行く方法を三つ提供します.

 
>>  今,mを入力し,何が起こるか見てください.

今,mコマンドの“内部”にいます.コマンドは現在使用できません.次 にすることは,サブトピック名を入力することです.

Control-gを入力することで,mした意図を変更することができます.

 
>> 今それを試して,下の行がクリアされることを確認してください.
 
>> もう一度mを入力してください.
 
>> アイテム名‘BAR’を入力してください.まだ<RET>を入力しないでく
   ださい.

アイテム名を入力している間,間違えた場合に一文字キャンセルするため, <DEL>(または<BACKSPACE>)キーを使用することが可能です.

 
>> ‘R’をキャンセルするために<DEL>を押してください.置換するため
   もう一度‘R’を入力することが可能です.しかし,‘BA’は有効な省
   略なので,そうする必要はありません.
 
>> 今,行く準備ができました.<RET>を入力してください.

Help-FOO’に行った後,ここに戻るはずです.

メニューのサブトピック行とそれらの間を移動するもう一つの方法は<TAB> を入力することです.<TAB>を入力するごとに,次のサブトッピック行に移 動します.前のサブトピック行に移動する方法は,M-<TAB>を入力す る方法です — すなわち,<META>キーを押す,または押したままにし,そ れから<TAB>を押します.(キーボードによっては,<META>キーは ‘Alt’のラベルが付いているかもしれません.)

サブトピック行にカーソルを移動すると,<RET>を押すことでそのサブトッ ピックのノードに行きます.

端末がマウスをサポートしている場合,サブトピックに行く方法はもう一つあり ます.マウスポインタを,サブトピックの行の最初の‘*’と短いサブトピッ ク名の終りのコロン‘:’の間に移動してください.サブトピックの表示が変 わり(通常,背景色が変化します),プラットフォームがサポートしている場合は, マウスポインタの形が変わるのが分かるでしょう.マウスをその場所のままにし て,しばらくすると,“Mouse-2: go to that node” と告げている小さなウィ ンドウがポップアップされたり,画面のしたの方に同じメッセージが表示される かもしれません.

Mouse-2は,左から数えてマウスの二番目のボタンです — 三つボタンの マウスでは真中のボタンです.(二つボタンのマウスでは,“真中ボタンを押す” ため両方のボタンを同時に押す必要があるかもしれません.)メッセージは,マ ウスポインタの現在の位置(メニューのサブトピック)でMouse-2を押すと, そのサブトッピックに移動することを伝えます.

より一般的には,InfoバッファでMouse-2を押すと,他のノードへの最も 近いリンクを見つけ,そこに移動します.例えば,相互参照の近くではf のように動作し,メニューではmのように動作し,ノードのヘッダ行では, np,またはuのように動作します.ノードテキストの終り でMouse-2を押すと,次のノードに移動したり,次のノードが無い場合は 上のノードに移動します.

メニューHelp-FOOに行く,もう一つの方法は以下のようになります.無視したけ ればそうすることもできますし,<TAB>の入力後に<RET>を入力したり, その上でMouse-2をクリックしてみることもできます(しかし,ここに戻っ てきてください).

 
>> より多くのコマンドを理解するためにnを入力してください.

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1.5.1 uコマンド

おめでとう!これがノード‘Help-FOO’です.それには‘Help-M’へのポ インタ‘Up’があり,それはmコマンドでやってくる前のノードです. これは一般的な習慣です — メニューからたどり着いたノードには,メニュー に戻るための‘Up’ノードがあります.メニューはツリー構造を降りていき, ‘Up’は上がっていきます.一方,‘Previous’は普通“前に戻るのでは なく,同じレベルに留まる” ために使用されます.

“Up”に対するコマンドuを入力して,ノード‘Help-M’に戻ることが 可能です(uで実行されるEmacsコマンドはInfo-upです).それでノー ドのに行きます — 読んでいたところに戻るため,何回か<SPC> を入力する必要があります.(Emacsに組み込まれているようなInfoリーダによっ ては,‘Help-M’で読んでいたのと同じ場所に行くものもあります.)

上に行くもう一つの方法は,ヘッダ行に表示されている‘Up’ポインタを Mouse-2でクリックする方法です(マウスがあれば提供されています).

 
>> 今,‘Help-M’に戻るため,uを入力してください.

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1.6 相互参照をたどる

Infoドキュメントで,相互参照(cross references)を見ることも多いでしょ う.相互参照は以下のように見えます.See section Cross. そのテキ ストは本物の利用可能な相互参照で,‘Cross’という名で,ノード名 ‘Help-Cross’を指しています.

相互参照をたどる方法は二つあります.カーソルをその上に移動し,メニューと 同様に<RET>を押すことでできます.<RET>で,カーソルがある相互参照 をたどります.また,fを入力し,相互参照の名前(この場合は ‘Cross’)を引数として指定することもできます.EmacsのInfoでは, fInfo-follow-referenceを実行します.

fコマンドでは,相互参照を名前で選択するので,カーソルの位置は問題 になりません.カーソルが相互参照上やその近くにある場合,fはデフォ ルトとしてそれを参照する名前として提案します.<RET>を入力することで, その参照先をたどります.しかし,別の参照先の名を入力した場合,fは その名前を持つ別の参照先をたどります.

 
>> ‘f’を入力し,‘Cross’を続けて,<RET>を入力してください.

参照先の名前を入力するとき,入力したものを編集するために<DEL>(または <BACKSPACE>)が使用可能です.参照先をたどるときに気が変わってしまった 場合は,コマンドをキャンセルするためにControl-gを使用することも可 能です.fコマンドでは補完も利用可能です.現在のノードで<TAB>を 入力すると,すべての相互参照を補完することが可能です.

現在のノードで全ての相互参照のリストを得るため,‘f’の後で?を 入力することが可能です.‘f’はリストを出力した後でも相互参照名の指定 を待っているので,実際には参照をたどるつもりが無い場合,‘f’をキャン セルするためControl-gを入力すべきです.

 
>> このノードの相互参照のリストを得るためf?を入力してください.そ
   して,Control-gを入力し,‘f’を停止する方法を理解してくださ
   い.

メニュー間を移動する<TAB>キーとM-<TAB>キーで,メニュー外部 の相互参照へも移動します.


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1.7 中級Infoコマンド

導入の講座はほとんど終りです.中級のコマンドを学ぶために,もう少し続けて ください.

ほとんどのInfoファイルには索引があり,それは実際には,メニュー以外に何も ない大きなノードになっています.メニューは,索引でリストアップされている トピックごとに一つのメニューになっています.ファイルのメインメニューから, mコマンドで索引のノードを見つけることが可能です.トピックを記述し ているノードに移動するために,索引ノードでもう一度mを使用すること も可能です.

ショートカットInfoコマンドiもあり,それはすべてのことを行ないます. それは与えられたトッピック(文字列)を索引で検索し,そのトッピックに対する 索引にリストアップされているノードに移動します.完全な説明は,See section 指定した主題が述べてあるInfoドキュメントを探す.

別のノードに移動していて,それまでの移動段階を再追跡したい場合,l コマンド(llastに対応します)でそうすることができ,そのとき 一度に一つのノードを移動します.ノードからノードに移動する間,Infoは特別 な履歴リストに訪問したノードを記録します.lコマンドで,履歴リスト のノードにもう一度訪れることになります.lコマンドが成功するたび, 履歴を一ステップ戻ります.

指導に従っている場合は,lコマンドで‘Help-M’に戻ります.もう一 度lコマンドを実行することでuを取り消し,‘Help-FOO’ に戻 ります.もう一度lを実行することでmコマンドを取り消し, ‘Help-M’に戻ります.

Emacsでは,lでコマンドInfo-lastを実行します.

 
>> lを三回入力し,それぞれのlが行うことを理解するため,それ
ぞれの入力の間で停止してください.もう一度その記述に従うとここまで戻って
くるでしょう.

lpの違いに注意してください.lは前回あなたがい た場所に移動し,pは常にヘッダで‘Previous’ノードとされるノード (このノードでは‘Prev’は‘Help-M’に導くものです)に移動します.

d’コマンド(EmacsではInfo-directory)で,ディレクトリノードに すぐに移動します.このノードは,Infoに入ったときに最初に見るもので,存在 する全てのノードに(直接,あるいは間接的に他のメニューを通じて)導くメニュー があります.ディレクトリノードは,システムにインストールされている,また はされているはずの,すべてのマニュアルとInfoドキュメントをリストアップし ています.

 
>> dを試し,lでここに戻ってください(ええ,戻ってくださ
   い).

tコマンドでマニュアルの‘Top’ノードに移動します.マニュアルの メインメニューを見たい場合や,特定のトップレベルのメニュー項目を選択した い場合に便利です.tで実行されるEmacsコマンドはInfo-top-node です.

相互参照の上やその近くでMouse-2をクリックしても,その参照先をたどっ ていきます.マウスポインタを相互参照に移動し,それに応答してテキストに下 線が引かれたマウスポインタが変化する状態を見ることで,相互参照がマウスに 反応することが分かるはずです.

 
>> 今nを入力し,この講座の最後のノードを見てください.

より高度なInfoの機能は,See section 熟練者のためのInfo.


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この文書は新堂 安孝によって2009年9月22日texi2html 1.82を用いて生成されました。